お知らせ

令和6年度 社会福祉士実習を行いました。

更新日時:2024.09.02
カテゴリーお知らせ

社会福祉士実習生の4名に「障がいについて」「自助具について」に重点を置き、「気づき・学び」の講習会を行いました。

講話

センター長より、「当センターとは」という話の中で、当センターには障がい当事者の「ピア」の相談員がいることや障がい者の理解啓発のために出前講座、工作教室、講習会の実施を行っていること等を話しました。
なかでも意思伝達装置の大切さや、必要性は、言葉だけでは伝わらないので「ペチャラ」の実演をして、実習生の方に実際に操作してもらい、意思を伝える手段の一つに意思伝達装置があり「自分の意思が伝わる」ことの大切さをお伝えしました。

重度の身体障がいのある職員が、「介助」がない場合のお手洗いやお風呂の入り方を動画を交え話をすると、食い入るように動画を見つめ、「なるほど~」「すっご!!」とつぶやき、目をまん丸にしながら真剣に話を聞いてくれました。重度の方にとっては「当たり前の日常」だとしても、健常の方にとってはびっくりするような「動き」や「工夫」だったと思います。生の日常を見聞きし、いい刺激を得てもらえたのではないかと思います。

下肢障がいのある職員が、レディーメイドの車いすを使用していて感じる、ハード面の不便さについてと、「障がいがある方は助けてあげる存在」だと思ってほしくないこと、「できない」と決めつけられることの悲しさ、自分で「できる」ことの嬉しさをお伝えしました。
特に「ユニバーサルトイレ」=「車いすの方専用トイレ」だと思われがちですが、実は不便がいっぱいあることを伝えると「あっそれ不便だね」「たしかに困るね」ということをわかってもらえて嬉しかったです。

自助具の試用と製作

障がいのある方の困りごとのなかでも、手に力が入りにくい人や片手が不自由な人は日常生活に不便を感じていることが多いです。当センターで自作した「固定台」「お薬取り出し器」「ストローホルダー」「ボタンエイド」「片手用液体洗剤受け」を実際に体験してもらいました。「なるほどこうやって使うのか」「これは便利だ」と体感してくれました。

その後「固定台」を製作してもらいました。材料は100円ショップで購入できるものばかりです。1時間の制作時間を設けていましたが、実習生さんたちはあっという間に作ってしまいました♪

早速試してもらうと…みなさん「うわっ!すっご!!」「簡単にキャップが開けれた」と思わず手を叩き喜んでいる姿・感動して思わず笑ってしまう姿に、「固定台ってすごいでしょ」と職員はドヤ顔でした(笑)  

4人のいい笑顔♪

実習生の方たちは、障がいのある職員の実際の生活や不便さにふれ、「配慮とは」「優しさとは」ということを考えるきっかけになったのではないでしょうか。
また、実際に自助具に触れ、自身で制作し試用したことで、当たり前にできることが不自由になった際自助具によって「できる」ということ知ってもらい「あきらめないですむ」ことを分かってもらえたと思いました。

実習生の感想(抜粋)

・実際に使ってみた人が感じる不便があるんだなとお話を聞いて感じた。
・困ったらお互い様の精神で関わっていけたらいいなと改めて思った。
・その人のことを思いやることだと気づきました。その思いやりがスタートでソフト面、ハード面が改善されると思いました。
・障害者の方がどのような暮らしをしているかは聞ける機会がなかなか無く、貴重なお話を聞かせていただいた。当事者が困難を抱えていることは想像できないことだと思う。
・バリアフリートイレと書かれたトイレでも不便なところもあると知り、トイレを作る際には当事者の意見を取り入れるべきだと思いました。
・(固定台)こんなに便利なものがあるんだということに感動しました。

実習生のみなさんが、今後福祉の世界で働く際に「障がいの不便さ」を思い出し、気にかけてもらえたら嬉しいです。

※文中の写真掲載についてはご本人の同意を得ています。

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